エネルギーを貯める・3カ所で
人体には3つのエネルギー貯蔵庫がある
食事由来のグルコースと脂肪酸はそれぞれグリコーゲンと中性脂肪(トリグリセリド)に合成され、いったん、体内に貯蔵される。
そして、需要に応じて、再びグルコースと脂肪酸に分解され、エネルギー源として使われる。
(優先順位)
食後に血糖値が上昇すると、まず肝グリコーゲンと筋グリコーゲンが補充される。
その後、余ったエネルギーは脂肪組織に蓄えられる。
①肝グリコーゲン
*肝臓のグリコーゲン含量は最大で約100g(エネルギー量では400 Kcal)
*血糖値を維持する働きがある。
食間の血糖値の低下に拮抗して徐々に分解され、血中にグルコースを供給する。
*1日の絶食で
肝グリコーゲンは枯渇し、それ以降は肝臓はアミノ酸から糖新生を使ってグルコースをまかなう。
②筋グリコーゲン
*骨格筋のグリコーゲン含量は個人差があり、良く運動する人ほど多く蓄えることができる。
*成人♂の平均約400g(エネルギー量にして1600Kcal)
*運動時に分解され、乳酸に代謝される。
*筋はグルコース-6-ホスファターゼを持たないため、血中にグルコースを放出できない。
③体脂肪
*体重60kg、体脂肪率20%の人は12kgの体脂肪を持っている。
そのエネルギー量は約10万Kcalに相当する巨大な貯蔵庫である。
*飢餓状態になると、アドレナリンの働きで中性脂肪が分解され、血中に脂肪酸が供給される。