つつがなくお暮らしのことと思います
かっては手紙の冒頭に「つつがなくお暮らしのことと」という具合に日々心配された病気だったが、現在はあまり話題にならない。
ツツガムシはケダニの幼虫でリケッチアを保有(すべてとは限らない)、北海道と沖縄を除く全国にいる。
どちらか言うと、高い山より、比較的低い草原などにいて四季を通じて発症している。
刺されると10日ほどの潜伏期間があり、やがて
40度近い熱が出て、
頭痛・筋肉痛などの症状になる。
そして全身に淡紅色の斑点が多数出来る。
607年、
第33代の推古天皇(554~628)と聖徳太子(574~622)は、随の時代であった中国大陸に遣隋使として小野妹子を遣わした。
そのときの国書の一節に
“日出処天子致書日没処天子無恙乎”
(日出ずる処の天子、書を日の没する処の天子に致す、恙なきや)
恙とは、病気や災いのような意味でも使われるが、もともとはツツガムシ(恙虫)による害のこと。