消化管間質細胞腫という希少がんの新たな治療法

東京理科大学の椎名勇教授と安部良教授ら、国立がん研究センターの共同成果。

白血病の一種であるマスト細胞腫の増殖を抑える化合物が、GISTの増殖も抑えた。

3年後の治験を目指す。

研究チームは、

以前に抗ガン作用がある阻害剤「M-COPA」を合成した。
この阻害剤は細胞内でタンパク質の仕分けや加工をするゴルジ体という部分の働きを止め、ガン細胞を攻撃する。
マウスの実験で安全性を確認ずみ。

GISTの細胞を培養して阻害剤を投与すると、細胞は増えなかった。
GISTの治療薬に耐性ができたガン細胞でも増殖を抑えることが分かった。

今後はGISTを移植したマウスに経口投与した場合の治療効果を確かめる。

また、別のガンでも阻害剤が増殖を抑えるかを検討する。

GISTは胃や小腸などの消化管にできる肉腫。
年間におよそ2000人が発症する。

2018年01月05日