パーキンソン病を血中のカフェイン量で診断
2018年、順天堂のチーム。
血液中のカフェイン濃度を調べてパーキンソン病を診断する手法を発見。
パーキンソン病の患者はコーヒーなどに含まれるカフェインを小腸から吸収する力が弱いため血中濃度が低く、発症につながっている可能性があるという。
研究チームの服部信孝・順天堂大学教授は、
“皮膚からカフェインを吸収させて血中のカフェイン量を増やせば、発症を予防したり、進行を遅らせることができるかもしれない”と語る。
チームは、コーヒーなどのカフェインにパーキンソン病の発症予防効果があるとした報告に着目。
患者108人と健康な人31人から血液を採取し、カフェイン濃度を比較した。
その結果、摂取するカフェイン量はほぼ同じでも、患者の血中濃度は健康な人の1/3だった。
さらに、9種類の関連物質の濃度も患者は低く、これらを調べて。発症初期でも診断できると確認。
カフェインには脳の神経細胞を保護する作用があり、小腸からの吸収力が低い人は神経が傷つきやすいとみられる。
パーキンソン病は、脳の特定の神経細胞が減り、手足のふるえなどの症状が出る。
通常、症状や画像から診断するが発症初期は判定が難しい。