病名がわからない
「未診断疾患」
遺伝子の異常が原因とみられるが、患者数が少ないため適切な診療法を受けられない疾患。
国内に3万人
単一の遺伝子の異常で起きる病気は現在、約7000種あると予想されている。
しかし、実際に遺伝子異常が原因と確定した数は約3000にとどまる。
「未診断疾患イニシアチブ」
という事業は、文部科学省・厚生労働省・経済産業省が共同で設立した日本医療研究開発機構が2015に着手したもの。
遺伝子の異常と症状が同じ患者が2人以上見つかれば、新しい病気として確定できる。
未診断の患者データを世界中でつきあわせれば効率よく解決できるかも?
2011年から、「国際希少疾患研究コンソーシアム」として活動中。
①「武内・小崎症候群」
2015年に慶應義塾大学で確定した病気。
血液中の血小板が大きくなるとともに数が減少し、むくみや発達障害などを引き起こす。
カナダでは15人がこの病気と判明し、患者家族の会が発足した。
②「ハンター病」
リトアニアの3歳(少女)はある酵素の遺伝子の異常で発症する「ハンター病」だったが、リトアニアでは判定できず、慶應義塾大学病院の協力で診断がつき、ビタミンB2の大量投与で症状が緩和した。